●入居者騒音トラブル
●ペットによるトラブル
●ゴミ出しによるトラブル
●家賃滞納問題
●契約違反によるトラブル
●敷金によるトラブル
●入居者騒音トラブル
■ 入居審査の重要性。共同住宅における生活トラブルが起きない入居者の判断。”人を見る目”は大切だといえます。
■ 共同部分、駐車場の仕様については事前に使用上の注意・規約などをきちんと設定し説明することも重要です。
■ 共同住宅には様々な性格・考え方などを持った人が住んでいます。音などに対して感じ方・考え方もそれぞれ違いますので、入居者から騒音などで相談を受けた場合には、一方の入居者の話だけでなく、必ず、双方の意見を聞き対処法を考えた方が良いといえます。
●ペットによるトラブル
「室内におけるペット飼育禁止」という条項を単に記載するだけではなく、賃貸契約書にペット飼育に関する規定を細かく明記する必要があります。
"ペットは全て不可なのか" "飼っても良いペットの種類は何か"
飼育可の場合でも、室内の点検事項を決めておくこと。トラブルが生じた場合、ペットを飼育する事を禁止できるような規定を定めておく事も重要です。
●ゴミ出しによるトラブル
ゴミ置き場はたえずきれいにしておくことが大切です。
賃貸物件のイメージがゴミ置き場と関係する場合もあり、空室対策、入居者との家賃交渉にまでかかわってきますので、ゴミ対処問題は重要課題といえます。
まず、第一にゴミ置き場の清掃は誰(大家さん・管理会社・入居者)がするのか、明確にしておきます。
さらに、入居時にゴミの出し方・分別方法などを記載した"しおり"などを配布し意識付けを行ないます。
それにより、定められた曜日・時間に、決められた場所へ、ゴミをきちんと分別し出す事を徹底することができます。
ゴミ問題は、きちんとしたゴミ置き場が無ことや入居者の分別方法に原因があります。
以下のゴミ置き場のタイプにはそれぞれ家主側のメリット、デメリットがありますが、
周辺の状況、居住世帯などを考慮の上、正しいゴミ置き場の設置することが必要です。
これは。トラブル防止の第一歩です。
共同住宅においてのゴミ置き場のタイプ
|
メリット |
デメリット |
路上型 |
・ 経費がかからない
・ 場所の制限がない |
・ カラス・猫などに荒らされる可能性がある
・ 路上が汚れる
・ ゴミを時間に遅れて出した場合、路上に置きっ放し |
開放型 |
・ 経費が安い |
・ カラス・猫などに荒らされる可能性がある |
密閉型 |
・ ゴミが荒らされない
・ 外からの見た目がキレイ
・ 住人のプライバシーが守られる |
・ 経費が高い
・ 場所の確保 |
●家賃滞納問題
契約書に記載している家賃の支払日を過ぎても家賃の支払いがない場合、
たとえ1日でも基本的には契約違反になります。
一般的な滞納理由として、
- 単に忘れていた
- 旅行・急な病気・怪我などの物理的理由で支払えなかった
- お金がない(失業の為など)
- 支払う気がない
- 行方不明・音信不通・・・etc
このうち
改善の余地があるもの
滞納の多くは支払いが一時的に遅れてしまうケースです。
大家さん自身がきちんと毎月、賃料の入金状況をチェックし、頻繁に延滞する入居者、未払いの状態が長く続く入居者に対しては、電話・手紙などで通知するといった対策がとれます。
改善が難しいもの
全く支払う気がない悪質なケースの場合、裁判などの法的手段により「契約解除」「差し押さえ」「明け渡し請求」などの方法があります。
その場合、滞納が続いていて繰り返し督促しているにもかかわらず支払いがない事を証明する事が重要です。
例えば、滞納家賃の支払い不備による退去・解約・契約解除通知書を賃借人に送付すること。
それでも進展がない場合には、訴訟・強制執行により退去を求める事になります。
入居者が行方不明の場合には、まず連帯保証人に連絡をとって事情を聞き、家賃滞納分処理の話し合いを持ちます。
場合によっては連帯保証人の責任において契約者と話し合いのもと、部屋の明け渡しを求める事なども必要です。
さらに、連帯保証人にも連絡がつかないケースでは、「公示送達」を含めた法的手段に訴える方法もあります。
<家賃滞納処置の一般的な流れ>
手紙・電話による家賃支払い通知
↓
配達証明付の督促状・内容証明郵便の送付
↓
契約解除
↓
明渡請求訴訟
↓
強制執行 |
●契約違反によるトラブル
・部屋のリフォーム・新たな設備の設置
光ケーブルを引く場合など、室内に多少の工事が入る場合、事前に連絡をしてもらい、退去時の改造部分の修復をどうするのかを決めておいた方がいいでしょう。
通知なしの設備工事などは契約違反ですが、現実的にはケーブルを引く程度の穴の場合、契約自体を解除することまでいくことはありません。
またリフォームに関しても、「造作物買取請求権」が発生する場合もありますので、契約書の条文、特約事項には注意が必要です。
・無断転貸
無断で契約者以外の人に貸した場合、契約違反ということで契約解除も可能です。
ただ、入居者の中には悪意のない理由で転貸しているケースもあります。
まずは契約者に現状、理由を詳しく聞いた上で契約違反の旨を伝え方が良いでしょう。
・居住用契約以外での使用
居住用に制限しているにもかかわらず、事務所・店舗などとして使用することは、使用目的違反となります。
使用目的の変更要望を受けた場合、許可・不許可の即答は控え、周辺居住者、近隣住民の迷惑、人の出入り等を考慮した上で、結論を出すことが大切です。
許可する場合、契約内容が変更されますので、保証金や家賃についての再検討が必要でしょう。
●敷金によるトラブル
敷金・保証金返還問題を参照してください。 |